秋の庭とアマガエルなど

土曜の朝、先日の台風で倒れた木を処理して、剪定枝の引き取る市の場所に行ってきました。レモンを失ったのですが、シチリアレモンは健在ですし、庭からの景色も良くなった気がします。アマガエル、トウガラシ、セージ、シュウメイギクなども健在です。

パリと狂気・精神医療の歴史の画集が出版されました

Parigramme - tout paris est à lire h-madness のエディターの一人がであるブノワ・マイエルス先生が、パリと狂気・精神医療の歴史の画集を編集したとのこと。中世から現代までのパリを取り上げ、さまざまな著名な画像や見たことがない画像を使っています。…

タカブシギ(鷹斑鴫)について

日本野鳥の会からカレンダーを買う時期になった。今年のカレンダーの後ろの壁などに挿し、今月のページでめくるのを忘れていたものをめくる。野鳥の会の小型のカレンダーだと、10月はコゲラで、9月はタカブシギだった。コゲラはとても可愛く、タカブシギも生…

東京の福祉史について

河畠, 修. 福祉史を歩く: 東京・明治. 日本エディタースクール出版部, 2006. 河畠, 修. 福祉の近代史を歩く: 東京・大正〜昭和. 日本エディタースクール出版部, 2011. 四谷の二葉幼稚園、上野の万年尋常小学校、大塚の養育院、本郷・西麻布・広尾の仏教徒の…

マン・ブッカー・プライズ受賞の『ミルクマン』の世界

www.economist.com 今年のイギリス最大の文学賞であるマン・ブッカー・プライズは、北アイルランドのアン・バーンズという作家の作品『ミルクマン』が獲得した。20世紀後半の北アイルランドのベルファーストを舞台にして、カトリックとプロテスタントの政治…

大学院と英語力の利用

大学院のセミナーに英語力を伸ばす方式を考えていて、この学期から試してみるのが、英語を読むという基本的な能力に付け加えて、英語を書く能力と英語で議論する能力を磨くということ。私が受けた30年前の授業では、英語と日本語の双方があった。準備段階で…

母親の想像力と母斑とほくろ

今日の英単語は naevus. 先天的な色付きの皮膚の変化というような意味である。医学史家ならば mother's imagination を思い出す言葉である。17世紀から18世紀のヨーロッパでは、母親の妊娠中に何かの理由で強い想像力が働くと、体内の胎児に影響が現れるとい…

『帝国日本の科学思想史』と新しい前進

坂野先生と塚原先生が編集された『帝国日本の科学思想史』をいただきました。気象学、地理学、暦学、温泉調査、南洋群島、アメリカによる沖縄の結核制圧、イタイイタイ病など、多くの興味深い主題の論文を掲載しています。故金森先生の前進の旗印を引き継ぐ…

『「いやし」としての音楽 江戸期・明治期の日本音楽療法思想史』が刊行されました!

京都の国際日本文化研究センター機関研究員の光平有希先生。近世と近代の双方の音楽療法の歴史を開拓している研究者です。光平先生の博士論文を仕上げた著作が刊行されました。日本の音楽療法の発展の複雑さが描かれている著作です。ことに、江戸時代から明…

マテリアルと文化と医療について

www.lrb.co.uk LRBの書評。プリンストンのアンソニー・グラフトン先生が、ピエトロ・ベンボに関する研究書を2冊評論している。周辺の主題の研究状況を深く理解して、素晴らしい書評である。マテリアル・カルチャーの論文を準備していることもあって、熱心に…

薬学史事典と世界を変えた薬用植物

日本薬史学会. 薬学史事典. 薬事日報社, 2016. Taylor, Norman. 世界を変えた薬用植物. 難波恒雄・難波洋子訳. 創元社, 1972. あと半年くらいで、日本の薬の流通についてそこそこの論文を書かなければならない。イギリスやヨーロッパについてはWallis から良…

不景気の予想と大学院への進学のこと

www.economist.com エコノミストが不景気を予想しているとのこと。東京オリンピックの好景気が終わること。就活の学部生たちも今年が最後の就職良好年だろうと言っていること。私もなんとなくそうなのかなと思っている。そのせいで、大学院への進学について…

1895年の香港における検死台の導入

The porcelain autopsy table and early post-mortem examinations in Hong Kong | HKMJ 香港医学雑誌の短い論文。香港の病院にどのように死体を解剖する仕掛けが導入されたかを見た論文。もともとは中国医学では解剖や検死の行為がほとんど存在しない。病院…

1863年のマダガスカルにおける舞踏病

Davidson, Andrew. "Choreomania: An Historical Sketch, with Some Account of an Epidemic Observed in Madagascar." Edinburgh Medical Journal, vol. 13, no. 2, 1867, pp. 124-136, PMC, http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5295884/. しばら…

国際保健のキャリアと人生をどう成立させるかについて

医学書院/週刊医学界新聞 週刊医学界新聞の3292号(2018年10月8日)に面白いインタビュー。東大の医学研究科の特任研究員をされている坂元晴香さんが、どのように国際保健を学び、発展途上国の健康に取り組むかを話している。彼女が国際保健の学問自体を学…

英語の自然科学系略語メモ

blog.oxforddictionaries.com Oxford Disctionaries の Weekly word watch が、私ぐらいのレベルの英語の力だと、ちょうどよい楽しさを持っている。今日は himpathy という新しい言葉を知った。 him と sympathy が結合して、「力を振るう男にこびつくろうこ…

インドネシアの津波と帝国主義の負の遺産について

LRBのメールから、インドネシアの津波の被害の歴史的な解釈を読む。津波によって被害が出る構造の大きな要因は、オランダの都市建設にあったという議論である。私は自然災害の専門ではないですが、色々な意味で納得した部分がとても大きかった議論でした。ぜ…

医療者の<内部の世界>における人種とジェンダーの問題を考えるために

Gesnerus Laurence Monnais and David Wright eds., Doctors beyond Borders: The Transnational Migration of Physicians in the Twentieth Century (Toronto: University of Toronto Press, 2016) の書評を書きました。スイスの医学史の雑誌 Gesnerus です…

世界におけるメンタル・ヘルスの重要性

エコノミスト・エクスプレスの記事で、メンタル・ヘルスの重要性が急激に拡大していることが問題になっているという内容。先進国では4人に1人が精神疾患を経験し、心疾患、発作、がんなどよりも、苦しむものであるという。一方で、将来的にこの精神疾患が重…

アンネの日記のイラスト版の刊行

『アンネの日記』という著名な文書がある。第二次大戦期のアムステルダムで数年間隠れていたユダヤ人の家族の十代前半の少女アンネリエ(略称アンネ)が書いた現実の日記がもとになっている。それまでなんとか隠れていたが、1945年に、アンネはナチスの強制…

レモンの倒木処理と成熟したカマキリ

先週の台風で庭のレモンの木が倒木してしまいました。その辺の園芸ショップで、拾うように買ってきたのが10年ほど前。あまり手入れもせず、味も大まかで、毎年たくさん成りました。肥料や薬品など一度も与えませんでした。今日の午前中に倒木処理の仕事をし…

東アジア科学史・技術史・医学史国際学会の開催 2019年8月下旬

東アジア科学史・技術史・医学史国際学会が韓国の全北大学校で開催されます。2019年の8月下旬。パネル締め切りが12月下旬、報告締め切りが1月末です。 The International Society for the History of East Asian Science, Technology, and Medicine (ISHEAST…

RA のクリムト / シーレ展

www.royalacademy.org.uk ロンドンのロイヤル・アカデミーでクリムトとシーレの展覧会。11月4日から2019年2月3日まで。ドローイングが多く、私的で公的な深さを持つドローイングのようですね。カタログだけ買って我慢します(笑)

ビッグ・データが科学研究の構成を変えていること

mosaicscience.com ウェルカム財団の面白い記事の mosaic で、ビッグ・データを扱うような生物学や医学が、研究そのものの形態や構成を変えているという非常に面白い記事。かつては、wet lab と言われるような、液体が入っている試験管を持って、そこで何が…

バルドゥンクの魔女と人文主義について

Sullivan, M. A. (2000). "The Witches of Durer and Hans Baldung Grien." Renaissance Quarterly 53(2): 333-401. Seeks to demonstrate that the timing, subject and audience for the art of Durer and Hans Baldung Grien all argue against the view …

腐敗して脳海馬症の後遺症を出しているオクスフォード英語辞典サイト(笑)

en.oxforddictionaries.com この数年間、ウェブ上のオクスフォード英語辞典サイトを使っている。Dictionary と Thesaurus が主力で、例文も多くて、私にはとても使いやすい。少し子供向けの英語辞典なのかもしれないが、とにかく便利なものである。 今朝もエ…

ノーベル賞受賞者の部門別女性率順位について

エコノミスト・エスプレッソの、女性のノーベル賞受賞率についての小さな雑知識。女性の受賞率は総じて非常に低いが、高い順にいうと、平和賞ー文学賞ー医学賞ー化学賞ー物理学賞ー経済学賞である。意外なのか、予想通りなのか。

ロンドンのフロイト博物館での展示ーダリとフロイトについて

www.freud.org.uk https://www.tate.org.uk/art/artworks/dali-metamorphosis-of-narcissus-t02343 h-madness からのメッセージ。ロンドンのフロイト博物館で、ダリとフロイトの接触を軸にした展覧会があること。2018年10月3日から2019年2月24日まで。 20世…

台風とレモンの木が曲がったこと

昨夜は台風。風の音も空恐ろしいものがあったのですが、朝まで寝ることはできました。朝起きてわりとすぐに大学に行ったので、まだどのくらいの被害か確認していないのですが、庭のレモンの木に深刻な被害が出ているらしいです。一言でいうと、レモンの木が…

ムラージュと蝋細工、パピエ・マシェと張り子について

19世紀末に流行した技法で、蝋細工を用いて病理標本を作製する技法をムラ―ジュという。これを蝋細工というとその歴史の書き方が変わってくるという書評を書いた。 その過程で出会ったもう一つの技術がパピエ・マシェという技法である。日本の医学史の世界で…