ジェイン・オースティンと歯医者の問題

昨日のエコノミスト・エスプレッソ。昨日は家の外で仕事があったので書けなかったが、いつもよりも数倍面白い記事ばかりであった。Meditation 瞑想することがとてもいいのではという記事、映画でアメリカの原住民が疾病で激減してしまうことなど、いくつでも…

ロンドンのペストと人口学と錬金術

https://quod.lib.umich.edu/e/eebo/A41827.0001.001/1:9?rgn=div1;view=toc ジョン・グラント (John Graunt, 1620 – 1674) 。職業は小間物商であるが、17世紀のロンドンで人口学を切り開いた人物として著名である。ことに、彼が書いた Natural and Politica…

ハロウィーンと死の舞踏

daily.jstor.org www.bbc.co.uk 10月31日はハロウィーンのお祭りである。私にはちんぷんかんぷんのお祭りである(笑)キリスト教に関連することを何もしらないわけではないが、なぜかハロウィーンを知らずにここまできた。trick-or-treating とか jack-o'-la…

第三言語の世界地図!

www.economist.com 今朝のエコノミストは、それぞれの国家の第三言語について。それを世界地図で表す楽しい企画。 この企画とは少しずれた現象だと思うが、人文社会科学の学者の世界では三つの言語を話す人たちが一般的である。英語圏出身で日本研究をしてい…

エコノミストから過去200年の各国の幸福度の測定

www.economist.com 出版物からとった各国の幸福度の変化。きっと一つの指標ですね。 19世紀から21世紀までの出版物に、幸福や不幸をあらわす単語がどのくらい現れているかを収集して、それぞれの国家の幸福度を測定したという論文。色々な議論があるのでしょ…

PhDを書いてからしばらくの期間の若手研究者の目標

wellcome.ac.uk ウェルカム財団から文系の若手研究者とその指導者へのメッセージを読んで、複雑な気持ちになりながら、確かに一理あると思った。 話は簡単で、一流の研究者を目指すのか、それを社会と文化に広げるのかという<選択>の問題である。研究者を…

家庭と職場と『神経衰弱の光秀』

1930年に出版された台本である「神経衰弱の光秀」を読む。作者の石角春之助(いしずみ はるのすけ、1890 - 1939)はジャーナリストであり、医師ではないが、医療と身体の問題に関してさまざまな出版を積極的に行っている。何かの機会に多くの書物などを読ん…

痩身と肥満の青少年の問題

www.economist.com エコノミスト・エスプレッソが痩身と肥満の青少年の問題をうまく論じてくれたのでメモ。ついでにグラフもメモ。 20年前のユニセフのキャンペーンにおいては、まだ青少年の痩身・やせすぎが大きな問題であった。その問題はまだ大きな形で存…

ドライセージを作りました

私はお料理が非常に下手であり、この年になって実佳に教えてもらっている。もともとできるお料理は、ゆで卵とアーリオオーリオのスパゲティ、ここしばらくサラダのドレッシングを作ることができる。最近、カレーを作る方法も教えてもらい、エヴァーノートに…

二匹のカエル

昨日は台風が伊豆半島に上陸しましたが、幸い、私が住んでいる地域では暴風雨という現象がありませんでした。意外な地域に大きな被害が出て、どうか立ち直りに集中してください。静岡ではそこそこの大雨が降り、二匹のカエルがガラス窓に仲良くよりそってい…

『銀座秘録』と『浅草経済学』と『神経衰弱の光秀』

昭和戦前期の東京の精神医療の世界を考えるてめに、石角春之助(いしずみ はるのすけ、1890 - 1939)の本を読んでいて、もともととても面白い作家であり、しかも神経衰弱を政治的な脈絡でとらえた作品を出版していることに気がついた。『銀座秘録』は娯楽と…

10月12日はコロンブスの日

www.history.com History の「今日は何の日?」メール。20世紀のアメリカを中心とする主題でとても楽しい。10月12日はコロンブスがアメリカを「発見」した日である(配布は10月13日になる仕組みなのだろう)もともとは10世紀にヴァイキングがグリーンランド…

二十四節気「寒露」

しばらく遅れてしまったが二十四節気の「寒露」についてメモ。「寒露」は一か月前の「白露」から「秋分」の次の節気。朝の冷気は一段と増して、寒々と凍るかと思うばかり。季秋9月の建戌(けんじゅつ)の月の節気。太陽は黄経195度に達し、太陽暦では10月8日…

レインボーフラッグの6色と7色と8色

wotopi.jp 医学界新聞にLBGTQs に関する記事が掲載されていた。とてもいい記事である。その中で著者が LGBTQs を象徴するのがレインボーフラッグであり、それが6色であると書いてあったので、5種類がなぜ6色なのか、基本的な部分を調べて理解した。もともと8…

アイロニー・皮肉・骨格の概念

しばらく前に OED の今日の英単語で eiron という単語が出てきた。一度説明を読んで、少し調べてみたけれども、分からなさの水準が半端でなく、全然わからなかった。今日、少し丁寧に調べてみて、少し分かるようになったのでメモ。 Eiron はギリシアに起源が…

アイロニー・皮肉・骨格の概念

しばらく前に OED の今日の英単語で eiron という単語が出てきた。一度説明を読んで、少し調べてみたけれども、分からなさの水準が半端でなく、全然わからなかった。今日、少し丁寧に調べてみて、少し分かるようになったのでメモ。 Eiron はギリシアに起源が…

永井荷風の東京の実家への「閉居」

永井荷風. 雨瀟瀟; 雪解. vol. 緑(31)-042-3, 岩波書店, 1987. 岩波文庫. 永井荷風は少ししか読んでいない。一連の売春婦との関係があり、『墨東奇譚』などに細かく書かれていて、多くの日本人が漠然とした敵意を持っているだろう。しかし、この佳作集を読ん…

世界各地の肥満の問題

エコノミストのエスプレッソで肥満の問題が扱われている。この側面における日本の健康は OECDの中で一位である。意外なことは一位はメキシコ、二位がロシア、三位が合衆国、四位がブラジル、五位がサウジアラビアという形である。絶対当たらなかったな(笑)…

「異獣トンカツ」(笑)

www.economist.com エコノミストの記事。日本で「移住婚活」が始まったという内容。秋田県が県の事業として東京などと秋田の間で婚活事業をしており、9年間で1,500件くらいの結婚を成功させている。一年に150件、二日に一件の移住婚活を成立させるのは、なか…

『週刊読書人』に坂井建雄編『医学教育の歴史 古今と東西 』(2019) を書評しました

dokushojin.com 『週刊読書人』の3309号(2019年10月3日)に、坂井建雄先生が編集された『医学教育の歴史 古今と東西』(2019) を書評しました。医学教育の歴史の全体を眺めた論文集です。構成は、古代から近現代の欧米、近世の日本、そして近現代の日本とい…

日本語「カルテ」の巨大な衝撃

御前隆先生という医師が「D・ゲンゴスキー」という筆名で2006年の『医学界新聞』の連載した「教養としての医者語」という文章がある。日本の医師たちが使っているドイツ語崩れの日本語の話である。私には非常に面白いし、エクセルのファイルにせっせと入力し…

屏風とコラージュの合体について

Prospect がスコットランドの国立博物館で開催されているコラージュ展の評論をしている。話はピカソが描いた『食卓の上のボトルとグラス』を取り上げて、素晴らしいまとめをしている。空間と時間の中で成立する現実の世界と、絵画と彫刻が作り出す創造の世界…

灯台のこと

土曜の朝の Economist Express はいつも楽しい記事が多い。オーストラリアのアーチストが破壊映像を収集していること、バットマンの古典的な悪役のジョーカーを主人公にした映画が出来たことなどなど。一つ記憶に残ったことが灯台の話である。これはニューヨ…

「醒めた日本の子にはラテンの血が欲しい」

日本野鳥の会の季刊誌 Toriino. 2019年の秋号が刊行された。音楽と民族性について藤原新也が書いていたので喜んでメモをしておく。 藤原新也は自分の姪の子供で、日本人とスペイン人のハーフを撮影する写真を載せていた。 異なった血を身内に持ってはじめて…

ギリシアの身体と『アルゴナウティカ』のロボット

Apollonius, Rhodius and R. L. Hunter. Jason and the Golden Fleece : (the Argonautica). Oxford University Press, 1998. Apollonius, Rhodius and 宏 堀川. アルゴナウティカ. 京都大学学術出版会, 2019. 西洋古典叢書. Mayor, Adrienne author. Gods a…

ヨーロッパとアジアの気候の違い、ヒポクラテス「空気・水・場所」、ジャック・ル・ゴフ

ジャック・ル・ゴフ『子供たちに語るヨーロッパ史』という非常に優れた入門書がある。古代から21世紀までのヨーロッパの歴史を語った書物である。日本語訳は出ていて、ついでに「子供たちに語る中世」もついている。 そこでル・ゴフはヒポクラテス文書を使っ…

筆記用具と製図用品への愛情

excelblades.com mymodernmet.com My Modern Net から送られてきたサイトと、そのもとのサイトが素晴しい。私が筆記用具に弱いということをどうして知ったのだろう(笑)筆記用具というか製図用品である。小さいころは製図用品が大好きだったし、大学生にな…

井伏鱒二の幻覚

井伏, 鱒二. 荻窪風土記. 新潮社, 1982. 1933年の2月から3月にかけて、井伏は巣鴨の病院に隔離された。(おそらく駒込病院であろうが、これは調べなくてはならない)しょう紅熱ではないかという恐れである。風邪気味なので医者に見てもらってしょう紅熱かも…

向田邦子『あ・うん』と精神疾患患者の見知らぬ隣戸への侵入

精神疾患の患者と家族と隣戸の対応について。私宅監置ではなく、その10倍ほどの数がいる非監置の場合である。 地方部においては、わりと自由に村の中を歩き周り、人の家にふらふらと入って行った例も記録されている。18世紀から19世紀のイギリスにおいてもあ…

トマス・クックの袋

倒産してしまった旅行会社 Thomas Cook. 使ったことは一度もないが、19世紀末からの小説や現代の歴史映画などにもよく登場した。と思っていたら、自宅にあった硬貨入れの袋がクック社のものだった。いつ使ったのだろう。 トマス・クックの袋です