Entries from 2011-01-02 to 1 day

古井由吉『杳子・妻隠』

同じ古井由吉の中編を二つあわせた新潮文庫、『杳子・妻隠』を読む。「杳子」は芥川賞を受賞したというから、きっと初期の作品なのだろう。そう思って読むと、『聖・栖』において深みまで追及される、精神を病んだ女とその恋人の男がまるで共犯関係であるか…