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坂口安吾『狂人遺書』

『狂人遺書』は、精神に失調をきたした晩年の秀吉の思いを一人称で語った作品である。戦後の歴史小説は、太平洋戦争の記憶を朝鮮出兵に重ねて戦争についての反省を文学化することが多いが、この作品も、秀吉の朝鮮出兵の狂気に、戦争の記憶を重ねる仕掛けを…