エルンスト『百頭女』

先日きいちごさんの絵画クイズで出題されたドイツのシュールレアリストのエルンストのコラージュ小説『百頭女』を読む。題名だけは知っていたけれども、実際に読むのは初めて。 河出書房から文庫で出ていて、絵は少し小さくて見にくいけれども、まあ、1000円で買える画集なんだから仕方がない。きいちごさんの記事はこちら。


私が完全に迷路に入り込んでしまって、右往左往しているありさまが良く分ります。今だから白状しますが(笑)、挿絵に当てはまる物語を必死で思い描き、技法の特徴に注目したりしていたのですが、全てがシュールレアリスムのコラージュだったとは・・・

物語は、「私の妹、百頭女」と「怪鳥ロプロプ」の奇妙奇天烈な冒険という以外に、私には説明できない。コラージュの挿絵は、実際に頭が百個ついている怪物や、奇怪な形をした鳥が出てくるわけではないが、悪夢的な怪異、乾いたユーモア、抜群のセンスの奇想など、私が好きなエルンストの特徴が良く出ている。

これと似たようなものをどこかで見たおぼえがある・・・と思ったら、モンティ・パイソンのオープニング・テーマだった。