萩尾望都「半神」


知人に進められ、また必要があって、萩尾望都の短編のマンガを読む。「半神」という作品で、『萩尾望都パーフェクトセレクション』の中の自選短編作品集に入っている。

シャム双生児の姉妹の片方は白痴で美しく愛され、もう片方は醜くて親に疎まれているが頭がいい。片方が醜いのは養分をもう片方に吸い取られているせいで、醜い彼女は自分に寄生している妹をいつもうとましく思っている。二人がつながった状態では生きていけなくなって、二人を切り離すことになった。醜かった姉は美しくなり、姉から養分をもらっていた美しい白痴の妹は、姉そっくりの醜い顔になって死んでいった。それを目にした姉は、死んでいったのは自分であるように思い、また、鏡をのぞくとそこにあるのは、自分がなによりも憎んでいた美しい妹の顔である生涯を送ることになる。

正直、どうもマンガの傑作の鑑賞の仕方がよくわからない。 面白い発想の作品であるのは間違いない。でも、そんなに名作だろうか?