自然哲学・医学の画像的表現

必要はなかったけれども、『錦絵医学民俗志』を読んだあとで、元気を出すために、同じくらいの大きさの豪華本を見る。文献は、The Four Seasons of Human Life: Four Anonymous Engravings from the Trent Collection, edited with translation and full commentary by H.F.J. Horstmanshoff, A.M. Luyendijk-Elshout, and F.G. Schlesinger (Rotterman: Erasmus Publishing, 2002).

人間の一生を四季になぞらえて描いた四連作の版画で、そこに医学、解剖学、自然哲学のディーテイルがしこたま詰め込まれていて、それを、ライデン大学の10人ぐらいの医学史の研究チームが解説している。このリプリントのもうひとつのメリットは、CD-ROMに画像と解説がついていて、同時代の医学・自然哲学の画像表現によくある「めくり絵本」を再現できることである。展覧会などで解剖図譜などの「めくり絵本」を見て、ああ、あれをめくってみたい・・・と思うことがよくあって、このCDだと、心ゆくまでめくれます。