『明治事物起源』

『明治事物起源』には「病医部」という項目があって、解剖の始め、女医の始め、義足の始め、コンドームの始めなど、病気の医療の歴史について、明治期の「はじめ」は何かという豆知識がつめこまれている。ちなみに、コンドームは、「防瘡袋」と呼ばれていて、名称は性病予防だが、記述を読むと避妊が目的であったことが分かる。実際、欧米でもコンドームは予防と避妊の二つの機能を持っていた。現代の日本では圧倒的に避妊に重点が置かれていて、これは外国で研究者に話すとよく驚かれる。このあたり日本の避妊の歴史で重要なエピソードかもしれない。