ペルガモン博物館

学会で空いた時間を利用して、ベルリンのペルガモン博物館に行ってきた。ハイライトを慌ただしく回っただけだけれども、なんて素晴らしい博物館なんだろう。

近代の博物館は帝国主義と密接に関連しているが、この博物館も、ベルリン―ビザンティン―バクダードの3B政策が集約したような印象を持つ。入場すると、巨大なペルガモンの祭壇の復元があり、ミレトスの門の復元があり、そしてバビロンのイシュタルの門の復元がある。ペルガモンの祭壇は、ときどきアスクレピウスの神殿での治療を教えたりしている私としては、必ず観ておかなければならないものだった。神話上の戦いを描いたレリーフに囲まれた空間から、階段を上がるときの神聖な空間に入るのだという緊張と期待感は、忘れないようにしよう。イシュタルの門と通路は、彩色煉瓦で描かれた歩くライオンが繰り返される高揚感が実感できた。イスラム部門の展示では、実はキリスト教徒の部屋だが、「アレッポの部屋」という彩色された壁の部屋が素晴らしかった。それから、私はイスラム圏の陶器が好きなので、いくつかの展示物は、まさしく堪能した。また、次にベルリンに来た時に時間をみつけて、ゆっくりと見て回ろう。