多田伊織「『外台秘要方』所引『僧深方』輯佚」

多田伊織「『外台秘要方』所引『僧深方』輯佚」『日本研究』no.45(2012)をいただいた。どうもありがとうございます。

恥ずかしながら、論文のタイトルの「輯佚」という言葉の読み方も意味も、調べなければ分りませんでした。Wikipedia の「逸文」の項目に説明が出ていました。

逸文(いつぶん、いつもん、佚文とも)とは、かつて存在していたが、現在は伝わらない文章のこと。伝わらない書物のことは、逸書(いつしょ)または佚書という。また、書籍等の原本は伝えられていないが、他書などに引用などの形で伝えられている文章のことを指すこともある。例えば、風土記は、原本は5ヵ国分しか伝えられていないが、それ以外の国の風土記を、諸書に引用された箇所から部分的に復元する事が可能である。こうした作業のことを、輯佚(しゅういつ)と呼ぶ。また、輯佚の結果、復元を試みられた成果物のことを、輯本(しゅうほん)・輯佚書(しゅういつしょ)などと呼ぶ。

なるほど。エーデルシュタインのアスクレピウス研究や、フォン・スターデンのヘロフィルス研究が、これに近いのでしょうか。

私のような浅学のものには、このお仕事の真の価値はわかりませんが、貴重なお仕事で、ぜひとも将来は単行本として、多くの学者に利用できるようになればいいなと思っています。