坂井建雄『人体観の歴史』

坂井建雄『人体観の歴史』(東京:岩波書店, 2008) 坂井は解剖学者であると同時に、解剖学史研究の第一人者である。この著作は、解剖学の歴史のレファレンスとして使うのが最適である。解剖学の業績を持つ医学者や哲学者などについての説明とその歴史的な意義が、古代から時代順に配列されている。記述はテクニカルな部分において充実しており、古き良き医学史の洞察に満ちている必携の一冊。