精神病院の患者写真

ベスレム病院は1247年にロンドンに設立された精神病院で、現存する精神病院の中では最古の設立である。精神医学史の博物館・資料館としての活動も活発で、興味深いブログを運営している。その中で患者の写真について一連のブログがあったのでメモと資料作成。

 

 

 

1850年代のベスレム病院で患者の写真を撮影するようになった。写真の歴史の初期における精神医学的な利用である。写真家はHenry Hering . Regent Street で成功していた写真家であった。同じ患者の写真が二枚一組になり、病気の状態と治療・改善された状態が対比されているセットが6組あるが、その一つがHarriet Jordan のものである。ジョーダンは外套職人で診断名は「マニア」、興奮して衣服を引き裂く状態であったという。左の写真では患者用の衣服を着ているが、右の改善された状態の写真では、きちんとした衣服をつけて針仕事の途中でこちらを見て微笑むという構図である。

 

 

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