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共産主義的で中国的な出産法を作ること

Ahn, Byungil, “Reinventing Scientific Medicine for the Socialist Republic: The Soviet Psycho-Prophylactic Method of Delivery in 1950s China”, Twentieth-Century China, 38, no.2, 139-155, May 2013.

ソ連では分娩時のある種の痛み止めとして、心理予防的分娩法が開発されて実施されていた。この方法は、西側ではフランスのフェルナン・ラマーズがソ連から学んで、「ラマーズ法」としてフランスに導入し、そしてのちにはアメリカに広めた。日本にもこの方法が導入されている。ソ連で開発された出産法が、アメリカにも日本にも広まっているわけで、この時期は冷戦が医学の技術的な側面に大きく影響した時代であると同時に、西側でも東側でも類似の技術が採用された、難しい時期でもある。この論文が描いているのは、1950年代の中国において、ソ連の無痛分娩法が導入された話である。中華人民共和国は、国民党の近代的、西欧的、ブルジョワ的な医学とは異なった独自の医学の体系を欲していた。中国的であり、なおかつ共産主義的でなければならない出産の方法が必要であった。