オクスフォード学術英語学習辞典


オクスフォードの新しい辞書が到着して、眺めて使い方を考えたこと。

Oxford Learner's Dictionary of Academic English. 簡単に言うと、学術論文や学術書など、学術系の文章を英語で書くための辞書である。世界中の大学教師、研究者、 院生たちがターゲットということになる。見出語は22,000で、学術論文などで良く用いられる語が選ばれている。それぞれの語を引くと、語義があり、学術的な文章からの用例が続く。用例の数が多く質が高い。類義語、関連語、反対語、語用などの説明がついている見出語も多い。学術的な文章を書くときに有益なヒントになるコラムや表現集などが、見出語との関連で随所に掲げられている。それぞれの見出語の記述を読むと、その語の概念や使い方がよくわかり、半年間一年間くらい使うと、学術論文を書くのがとても上手になることは間違いない。私は断固として使う(笑)

まだ実際に使っていないので確かなことは言えないが、一番興味深いのは、この辞書は何かを見つけるために引くレファレンスではないということである。学術論文を書くときには、和英、シソーラス、コロケーションなどが使われるが、これらはいずれも、その脈絡で自分が 欲しい英単語を見つけるために引く。この辞書にはそういう機能は殆どついていない。いったん見つけた英単語を、学術の文脈での意味の広がりや限定を的確に理解するために参照するレファレンスであると思う。自分が使おうと思っている単語をよりよく知るためのレファレンスと言ってもいい。