新国立劇場 『ワルキューレ』 

新国立劇場ワーグナーワルキューレ』を観る。曲も馴染みやすいし、リリカルな歌も数多く、ストーリーも緊密感があって、『指輪』4部作の中ではもちろん随一の人気作品であるし、オペラ全体の中でも、ワグネリアンでないオペラ愛好家に人気が高い作品である。 新国立劇場での『指輪』としては、10年以上前のいわゆる「トーキョー・リング」に続いて二作目である。「トーキョー・リング」を見たときには、それほどよくないとは思わず、ポストモダンのポップな感覚の『指輪』も面白いくらいに思っていたが、今回のゲッツ・フリードリヒの作品を見ると、こちらのほうがはるかに好みになっている。拍手や歓声の大きさからも、現代の日本の観衆に非常に高く評価されていると思う。また、ワーグナーの作品というと、オタクでハイスペックな男性ファンの観衆が多いのだけれども、今回は普通に女性のファンが多かった。色々な意味で、きっと、いいことだろうと思う。

 

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