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ヒロポンーヒロポンがもたらしたもの

金原、種光. "気管支喘息患者に見られた妄覚妄想症候群." 精神神経学雑誌 60(1958), no. 12: 1248-51.
 
日本の戦争直後のヒロポン中毒の問題に関して、仕事をしてみようかなという漠然とした予感のようなものがある。この論文も書いているが、ヒロポンというのは、もともとは薬用であったものが、一挙に市場に放出されて、乱用された結果、中毒性になり精神疾患の症状が出るようになったものである。 この現象(そして他の国の類似の現象)は、これまで使ってきた薬が、中毒性になって精神疾患の症状を出すのではないかという危機感を医師や行政関係者に与えた。既存の薬の利用が医原的に生み出している精神疾患の問題が現れたことになる。これは調べていないことだが、現在でも、このような利用者の責任であると同時に、医原的であるような精神疾患は多いに違いない。この論文は、そのような大きな流れで書かれた論文である。
 
戦後覚醒剤が乱用し、その慢性中毒によって内因性精神病によく似たものが現れた。このヒロポン精神病を経験している間に、慢性の長期にわたる気管支喘息の患者に時々これと似た症状を示す症例があることを経験。これは、長期にわたって、エフェドリン、アドレナリンを運用している。エフェドリンは、これからベンゼドリンやヒロポン、ペルヴィティンが誘導されたものである。エフェドリンは中枢を興奮させる作用がある。そのため、バービツレート、モルヒネ、スコポラミン、ナルコレプシーの治療に用いられる。
 
エフェドリンの慢性投与によってどのような精神疾患が起きるか。
 
喘息が psycho-somatic な疾患として注目されている。感情の混乱が精神アレルゲンになる、精神因子でヒスタミンが遊離される。