新刊『性の問題群』(2017)

 
 
 
h-madness から新刊のお知らせ。著者の Paul R. Abramson 先生は、UCLAの臨床心理学の教授で、過去40年にわたって、法廷やキャンパスでにおいてさまざまな性の問題にかかわってきた。その経験をまとめた書物で、第一章と第四章は、精神病院の廃院に伴う脱施設化と、障害がある成人の性関係の合意に関する議論で、20世紀の精神医療の歴史学の研究者に有益だろうとのこと。
 
もう一つ、これは私から付け加えると、Kindle Unlimited に入っていると、この書物を無料で読むことができる。これまで使い方がよく分からなかった Kindle Unlimited だったが、この本が無料で読めるのは素晴らしい。冒頭のエピソードも素晴らしい。1970年代の脱施設化の真っただ中に、アカデミック・ジョブを探している若き臨床心理学者が最初の仕事を手にしたときのエピソードである。色々なメッセージがありますが、吹けないハーモニカを持っている面接担当教授には気をつけるように(笑)