日本・イギリス・アメリカにおける公衆衛生問題としての<孤独>とその対処法について

www.economist.com

 

エコノミストの記事が、深い問題をついた非常に面白いものである。話としては孤独と新しい公衆衛生の話である。孤独 loneliness が、その個人がただ寂しいだけではなく、公衆衛生の問題であり、それを新しいサービスの発展や、新しい技術の利用で解決しようとしているという点である。

孤独 loneliness が世界の先進国の各地で鮮明に問題になっている。高齢化に必然的に伴う片方が残るという問題もそうであるし、世代間の別居も強い問題である。日本では若い世代の「ひきこもり」現象もそのように語られている。そして、これは個人が寂しいだけではなく、孤独であると感じる人々は鮮明に早死にする傾向を持つ。このあたりのことは記事に書いてあるし、末尾にあるレポートにも書いてあるのだろう。

深い部分は、この公衆衛生を保守的な発想が導けるのか、新しい資本主義や科学技術が導けるのかという問題である。おそらく日本では、国家でも地域共同体でもNHKでも、人間同士のつながりが大切で、家族の絆も村の絆も大事で、宗教も大事であるという保守的な発想が主人公になるだろう。イギリスやアメリカにおいては、新しい資本主義のサービス、科学技術によるコミュニケーションの発展、そして有名な(あるいは悪名高い)AIを用いて、人々を孤独から救う方法などの、新しい資本主義と科学技術の発展によって人々を孤独から守ろうという話の方がずっと強い。日本の現場では政権に忖度して両方を適当にまとめたものができるだろうし、イギリスやアメリカの現場では宗教をどう導入するのか大論争があるのだろう。公衆衛生の国際比較の仕事を一つする予定で、日本のヒステリーの流行とその研究の話をする必要があり、孤独の公衆衛生の問題も少し知っておこう。

 

日本の孤独な人々。数(割合)自体は少ないのだが、その問題が深刻だと考える程度の割合は非常に高く、もしかしたら三国で一番高いのかもしれない。

 

f:id:akihitosuzuki:20180901121123p:plain