大学院と英語力の利用

大学院のセミナーに英語力を伸ばす方式を考えていて、この学期から試してみるのが、英語を読むという基本的な能力に付け加えて、英語を書く能力と英語で議論する能力を磨くということ。私が受けた30年前の授業では、英語と日本語の双方があった。準備段階では外国語の文献を読み、実際のセミナーでは日本語にまとめて、日本語で議論するというパターンだった。この後半部分も英語でできる能力を教えている大学院が少ないだろうから、それを導入しようとしている。うまく行くといいのだけれども。

マテリアルでいうと、雑誌の特集号の論文を全部読むという形にしてみた。これは、私自身が統合を作るという仕事がとても難しかったということもある。特集号として、優れた学者たちが集まって考えた、優れたものである。

具体的には、Medical History の2016年、60巻1号の特集号である。これまで精神医学史の患者への注目が非常に進んできたが、それがあまりに多方向で多様なので、もう一度振り返るという目標の特集号。すべてを無料で PubMedCentral で読むことができます。この一覧から M で始まる部門に行き、Medical History を探してください。

PMC Journal List [A-B]

もう一つ大学院生に伝えたいのが、著者たちはもちろん特集号のエディターも外国人であることである。Medical Historyケンブリッジ大学出版会が出している英語の雑誌であるが、この特集号のエディターをしているのは、英語ができるイタリア人とフランス人の優れた学者である。ドイツ人の学者がドイツを中心にした特集号を組んだこともあった。英語圏の学術がグローバルな人材を集めるという単純な方向だが、その一人になっていくことも将来の仕事の一つとして考えてほしい。