フェロモンとジェイン・オースティンの文学と日本の「何々」

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BBCの In Our Timeというラジオ番組。三人の学者が集まって楽しい議論をする番組で、私が学術の場で英語で議論する練習をした大切な番組である。この番組自体は20年以上継続している。Wikipedia を見ると、1998年に始まり、現在まで840を超える数の番組を作っている。一つの番組は世界中で200万人が聴いているとのこと。日本にいて、英語でアカデミックな説明や議論をする能力をつけたいと思ったら、この番組が最高である。

前回の番組はフェロモンである。これもアリやハチやガが用いる化学物質として名高い。体外に出す外分泌物であり、内分泌と区別するためにエクトホルモンと言っていた。1959年にギリシア語の pherein (運ぶ)と hormao (刺激)が組み合わされてフェロモンという言葉が造られた。人間についても議論があるらしい。ぜひ番組を聴いてください。

さて、今日のポイントは、彼らが実験で明らかにされたパターンの名称に使っている文学の話である。フェロモンはメスがオスに対して単純に性的に惹きつけるだけではなくて、幾つかのパターンを持っている。その中で、マウスのオスが個性と好みを強調し、メスがそれに応えてフェロモンを出すパターンを見つけた。これがジェイン・オースティンの『高慢と偏見』の主人公のダーシーに似ているといって、それを「ダーシン」Darcin と呼んでいるという。これについては、きちんと説明している。音声でいうと25分のあたりです(笑)

そして、それに続けて「日本にちなんで何々」と説明しかけた部分があり、それを司会のメルヴィン・ブラッグが静止したこともあり、きちんと聞き取れない部分がある。この日本にちなんで作られたフェロモンの用語は、彼女たちが造ったのか、それとも日本の生物学者たちが考えたのか、知っている方は教えてくださいな。