EASTS の故金森先生を追悼する特集号が出ました!

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EASTS (East Asian Science and Technology Studies) から、"Life, Science, and Power in History and Philosophy" の特集が出ました。金森先生の追悼特集と、生命、科学、権力についての歴史系の論文が組み合わされたものです。立教大学の高林陽展先生のイントロダクションと論文、慶應PDの中村江里先生の論文、小樽商科大学の佐々木香織先生の論文、そして明治大学非常勤の奥村大介先生の金森先生の総ての単著を体系的にまとめた長く本格的な書評です。この特集を実現するのに協力してくださったEASTS の編集のチーム、そしてデューク大学出版局にお礼を申し上げます。ことに、編集長の Wenhua 先生のお力は、書き手たちにやる気を与えるものでした。素晴らしかったです。

表紙はアーチストの作品です。もとは日本の医学者である長与又郎の胸像であり、その再現を組み合わせたものです。東京駅の東大博物館の「インターメディアテク」に再現が飾られています。これがどのような意味で「再現」なのか、少し考える時間がありました。これは、制作された当時そのものに直したわけではなく、現在の芸術作品として、ある意味で新たな加工をした「フェイク」でもあります。レオナルド・ダヴィンチらの作品に関して、歴史的に劣化した作品を、どこまでどのように直すのかという主題が大きな議論になりましたが、そのことを考えながら表紙にしていただきました。

 

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