ウェルカム・コレクションの新しい展示は、19世紀から20世紀にかけて、魔法と心理学がさまざまなメディアで合体した様子を示したもの。面白そうだから、すぐに本を買っておいた。
私は55歳なので、町で魔法の展覧会だとか、そういったメディアはすでになくなっていたのかもしれない。しかし、道端の自転車で小さな魔法を示して小学生から100円巻き上げるおじさんという、かなり悲しいものには記憶がある。もっと悲しいものの記憶としては、TVで見せられる魔法の流行で、1970年代にはユリ・ゲラーが現れて、TVタレントがスプーンをぐいぐいへし曲げて「超能力!」と騒いだ事件である。彼はユダヤ系であるが、超能力と命名したショーをイスラエルで行ってはならないという法令の対象になっているとのこと。それが一番悲しいだろうと言われるかもしれないが、引田天功の大脱出は、なぜか悲しさとともに思い出さないのですが(笑)