野鳥におけるオスとメスの性的二型

今月号の『野鳥』を読んでいて、オスとメスの<性的二型>についての知識を得た。メモしておく。

野鳥であると、スズメ、カラス、オナガなどは、オスとメスの区別がほとんどつかない。一方、キジやオシドリは、メスに較べるとオスは非常に美しい。これを性的二型という。同じように、オオルリキビタキサンコウチョウコルリルリビタキクロツグミ、マミジロなども、羽などに特徴があって色のコントラストも鮮明なのはオスの側である。これはなぜかという問題は、ダーウィンが『人間の由来と性淘汰』(1870)で考察している。少数派であるがメスが美しい羽根の鳥もいて、タマシギがそうであるとのこと。

オシドリの一夫一妻制と、ワシ、ツル、ハクチョウの一夫一妻制は、実はかなり違う。オシドリは毎年カップルが変わって一夫一妻制だが、ワシやツルなどは経年的に一夫一妻制である。ワシやツルは性的にほとんど違いが分からない。前者だけが性的二型であり、オスが非常に美しいことが必要となる。美しいオスは一年制の一夫一婦制の勝者であり、地味なオスは美しさ以外のメリットを持っているのだろうか。

イギリスのアジサシを観察して出てきた面白いこと。オスは普通は小さなエビやプランクトンを食べている。しかし、求愛給餌でメスに食べ物を捧げるときには、メスに信じられないほど大きな魚を捧げるとのこと。

キジの「さえずり」と書いてきたが、あれは必ずしも求愛の声ばかりではないとのこと。