アルチンボルドの四季と四大元素の絵画

Arcimboldi, G., et al. (2001). ジュゼッペ・アルチンボルド : 1527-1593, タッシェン・ジャパン. 洋販 (発売).
 
ミラノで主として活躍していたジュゼッペ・アルチンボルトの画集を観た。1527年生で1593年没。もともとはシャルルマーニュの時代に南ゲルマン出身のイタリア人がイタリアに移住して築いた名家であるとのこと。作品で言うと、花や果実や動物などが組み合わされて人々の横顔を作っているものが有名である。それで作られた四季の4枚ものや、四大元素の4枚ものがとても面白い。春夏秋冬を花、果実、熟した果実、枯木などで表現したり、鳥で大気を、火器で火を、動物で大地を、魚などで水を表現している。世界が持つ流動性と連動性を伝えているのだろう。これがハプスブルク家の、マクシミリアン2世やルドルフ2世の野心的な神聖ローマ帝国の皇帝たちと結びついたことも面白い。一方、司書や法曹などが表現されている方法も、憶えておこう。

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鳥から作られる「大気」の横顔です。