ホフマン「隠者セラーピオン」

Hoffmann, E. T. A. and 甫. 深田 ホフマン全集, 創土社. この4-1にあたる。

E.T.A. ホフマンという作家は1819年から1821年までに刊行した4巻本がある。その少し前から書かれていたものと、ほぼその時期に書いた作品である。ホフマンは1822年に46歳で梅毒で死亡するから、その晩年期といってもよい。アルコール中毒もあり、どの程度まで梅毒が影響を与えたかはよくわからない。
 
仕事の関係では「隠者セラーピオン」という冒頭の短編小説を読むことが大切。これはある知識人が発狂して、自分を古代から中世の聖人であると思い込んで、森の中で一人で生活をしているという設定である。作品の完成には、ホフマン自身が当時のヨーロッパで大きな話題となっていた精神医学の書物を読み、知人である精神科の医師にも相談をしているとのこと。
 
それだけ読んで返すはずであったが、スウェーデンの銅鉱山の事故を主題にした作品も掲載されている。1719年に巨大な事故があったとのこと。これをじっくり読むことはできなかったです(涙)