蝶の楽園

アナ・パヴァードという園芸家がいる。私がとても好きな園芸家で、チューリップの話は翻訳もされているし、先日は植物の分類の歴史が楽しかった。その彼女が園芸の一年のような本を書いていて、一月に始まって十二月に終わる枠組みの中で、園芸の楽しさを描く本である。その8月分の中で Butterfly Ball と題された節があり、彼女の友人が庭を蝶の楽園にしようとしている人物のことを面白おかしく書いている部分である。植物を植える庭が、その植物の葉などを食べる蝶の楽園となることが持っている、深い深い矛盾を考えるだけで楽しい。

自宅の庭は、もちろんかなりの部分が意図しない蝶の楽園となっている。ついでに言うと、それを食べるカマキリの楽園でもあるし、バラの花については、この時期にはカナブンの楽園にもなっている。今朝の水やりの時に実佳が深く感心した蝶の楽園の写真をどうぞ。パセリを多少意図的に放置すると、このようになります。若干のインパクトはございますので、どうかご注意を(笑)パヴァードの本は以下の通り。

 

Pavord, Anna. The Naming of Names: The Search for Order in the World of Plants. Bloomsbury, 2005.

Pavord, Anna. The Curious Gardener. Bloomsbury, 2010.

 

 

 

 

 

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蝶の楽園です!

 

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成虫と幼虫にご着目ください!