荒物商と小間物商

荒物と小間物の区別がよくつかなったので、国語辞典を引いてメモ。他にも、小間物針や糸などもあり、かなり小さくて細かく、それよりも大きいものが荒物であると憶えておきます(笑)

家庭で使う雑貨類。ちり取り、ほうき、ざるなど、おもに台所などで使う家庭用品をいう。

*談義本・八景聞取法問〔1754〕五・頓智の伴頭「此間の入船に酒荒物(アラモノ)を買込で」

*暗夜行路〔1921~37〕〈志賀直哉〉一・一〇「近頃は荒物(アラモノ)趣味の方はどうだい」


紅や白粉、髪飾りなど婦人の化粧用品や、楊枝(ようじ)、歯ブラシなど日用のこまごました品物。

*天理本狂言・連尺〔室町末~近世初〕「いつあのこま物や絹布のきれぎれで目出たいおいわひのあった事は御ざるまい」

*咄本・軽口露がはなし〔1691〕五・一六「ある日暮のくらまぎれに小間物を売たるを」

*書言字考節用集〔1717〕七「細物 コマモノ 本字骨董。本朝俗謂雑玩貨之類為細物」

*役者論語〔1776〕芸鑑「其比の子供、役者ども、多くは商人・職人と成、又は他国へ小間物(コマモノ)など商ひにゆくものあまた有」