Entries from 2005-09-01 to 1 month

疾病史の教科書

マーク・ハリソンの近現代疾病史の新しい教科書を読む。 授業が始まって、その準備をしなければならないので、色々な本を読み漁るようになった。「研究モード」に入っているときは、その負担が大きいのと、あまりブログに書くような多くの人が興味を持ちそう…

中世医学は迷信的か?

十字軍以前のヨーロッパでは、病気は犯した罪に対する罰だと思われていたというテーゼを再検討した論文を読む。 かつての医学史の教科書的な記述では、古典古代の科学的な医学から、中世の宗教的な医学への転換があったということになっている。ヒポクラテス…

ロシアの細菌学

ロシアの初期細菌学についての論文を読む。 最近、いやにロシアのことをブログに書いている気がする。まるでロシアの医療の歴史の研究者のようだけど、そういうわけではない。日本の医療とか、疾病の状況を研究する時に、開国の昔から常に、世界の一流国と較…

パンデミック・インフルエンザ

アルフレッド・クロスビーの『史上最悪のインフルエンザ』を読む。 研究者の多くは、第一次世界大戦の末期にインフルエンザが大流行したことを耳にしたことがあるだろう。しかし、その実態についてなにがしかの知識を持っているものは多くないだろう。このこ…

ただいま

イギリスの出張から帰って来ました。 お休みの間に訪問してくださった皆様、ごめんなさい。 一言あいさつするべきだったのでしょうね。 また、レヴューを再開します。