2014-01-12から1日間の記事一覧

「ポスポル」という明治の「御しやすい火」

横山泰子『江戸東京の怪談文化の成立と変遷 : 一九世紀を中心に』(東京:風間書房, 1997) 明治維新の文明開化期において、西欧の学問、特に科学に基づいて民衆宗教・迷信は錯誤であると唱えることが、文明の一つの「型」として確立した。慶應義塾の小幡篤…

『黒死館殺人事件』とリボーの記憶障碍論

『黒死館殺人事件』は1934年(昭和9年)に小栗虫太郎が『新青年』に発表された探偵小説で、その衒学趣味のために伝説的な奇書である。衒学趣味は文学・歴史・オカルティズム・占星術など広い範囲に及ぶが、科学技術と医学、特に精神医学も重要な領域である。…