Entries from 2019-02-01 to 1 month

庭仕事

今日は少し寒さが和らいだので庭仕事を少ししました。小さなバラを三つ、庭の難しい場所から植木鉢に植えて、ベランダに移動したこと。ついでにミントとセージを買って、ひとまず鉢に植えておきました。 ミント(左)とセージです。

雛祭り

雛祭りのお雛様を飾りました。 雛祭りのお雛様です。

別の体系の医薬品の巨大な市場について

Brunton, John and 秀 岡崎. 世界の市場めぐり. vol. . 一生に一度だけの旅discover||イッショウ ニ イチド ダケ ノ タビ discover, 日経ナショナルジオグラフィック社, 日経BPマーケティング (発売), 2012. ナショナルジオグラフィック. ふと思いついて、日…

植物学の文庫本

牧野, 富太郎. 植物知識. vol. [529], 講談社, 1981. 講談社学術文庫. 湯浅, 浩史. 花の履歴書. vol. [1169], 講談社, 1995. 講談社学術文庫. 植物学の本を二冊眺めてみた。牧野の書物はもともと1949年に逓信省に依頼された『四季の花と果実』であったが、19…

呉秀三の精神療法

呉, 秀三. 精神療法. 吐鳳堂書店, 1916. 日本内科全書, 青山胤通. 呉秀三は重要な精神医学の開拓者である。岡田先生、金川先生、橋本先生などの多くの学者が優れた研究をしている。これまであまり着目されていないのが、呉の精神療法についての書物『精神療…

ディオスコリデスと小野蘭山と One Health

Dioscorides Pedanius, of Anazarbos and L. Adams d Beck. De Materia Medica. 3rd, rev. ed. edition, vol. Bd. 38, Olms-Weidmann, 2017. Altertumswissenschaftliche Texte Und Studien. 小野, 蘭山. 本草綱目啓蒙. vol. 531, 536, 540, 552, 平凡社, 19…

薬草と庭園ーイギリス版

www.bbc.com www.rhs.org.uk 実佳から記事を貰う。王立園芸協会と薬草に関するBBCの記事と、その園芸協会の薬草展に関する記事。数日前に日本の森野旧薬園の本をまとめたこともあって、それに対応するイギリスの事例などを探していたからとても役に立った。 …

魚の自己認識の動物実験と大阪市立大学

journals.plos.org www.theguardian.com もう一つはいつもの楽しいエコノミスト・エスプレッソ土曜日版。今日の一番面白い部分は、ヒトや動物の自己認識能力に関する実験。ベラという魚の体の表面にしるしをつけて、鏡を見させると、自分の体に汚れがついて…

痛風と薬草と女王陛下のお気に入り

www.foxmovies-jp.com 18世紀の初頭のイギリスの宮廷を描く映画。実はまだ観ていないが、何と言っても人痘導入の時代なので胸をときめかせて待っていた(笑)そこに、この映画の評論を読んだ実佳から大ニュース!疾病と薬草と宮廷での出世の話である(笑) …

欧米諸国の売薬と資本主義

19世紀後半から20世紀前半にかけて、もちろん医師の専門職志向があった。薬剤師とは対立し、鮮明な分業を要求していた。しかし、近年の研究によると、医師と薬剤師は当時の資本主義の枠組みの中で合体し協力していた。新聞や雑誌などの広告においても、宗教…

ヨーロッパの薬剤統一

www.euractiv.com 日本の薬の歴史を色々と調べている。そういうときに、エコノミスト・エスプレッソで近年の流れに批判的な記事。EUの28か国で偽薬剤の売り上げを防ぐための、ヨーロッパ全体における薬剤を渡す仕組みをコントロールする仕組みが導入されたと…

パリの画家 ルイ・レオポルド・ボワイーの展覧会

www.nationalgallery.org.uk ロンドンのナショナル・ギャラリーで2月末からボワイー展。実はあまり知らなかった画家である。フランス革命、ナポレオン、王政復古をカバーして、いわゆるジャンル・ペインティングや、パリの街の生き生きとした様子を描くのが…

北方領土

www.economist.com 北方領土の問題。日本政府によると、国後(クナシリ)、択捉(エトロフ)、色丹(シコタン)、そして歯舞群島(ハボマイ)。この四つの島が北方領土で、日本政府は北海道の属島であるとする。一方、ロシアから見ると、クナシリとエトロフ…

Public Domain Review の楽しい記事(笑)

publicdomainreview.org アメリカの人気サイトに Public Domain Review があり、楽しい記事をよく書いている。しばらく前に存在を知り、メールを配信してもらうサービスに入ったけれども、あまり読まなかった。エコノミストもそうだし小説や映画もそうだけれ…

家庭と犯罪と宗教とハンセン病の看護

www.oxforddnb.com 今日のDNBは複雑な面白さを持っている。ある女性の人生である。家族の問題の中で義理の弟を殺したと告白し、結局オーストラリアに行って看護婦になってハンセン病の看護を行った女性である。 19世紀に殺人を犯したコンスタンス・ケント (1…

フロイトのウィーン探索

www.freud-museum.at ウィーンのフロイト博物館友の会からのメール。ガイドとフロイト学者が解説をするので、ウィーンの街を歩いて、フロイトが生きた世界を再構成してみませんかという、非常に魅力的な企画。そもそもウィーンには行ったことがないし、生き…

江戸時代の製薬技術の発展について

江戸時代の製薬技術の発展について。中国からの技術とオランダからの技術が導入され、技術をまねるのが上手な日本人は熱心にその技術を再生しているのですね。図版も使ってみるかもしれないです。 宗田一, 日本製薬技術史の研究, 薬事日報社, 1965.5 樟脳や…

森野旧薬園

高橋京子・森野壽子. 森野旧薬園と松山本草―薬草のタイムカプセル. 吹田. 大阪大学出版会. 2012. 森野通貞(1690-1767) は森野旧薬園の開設者である。もとは藤助は農家であるが、葛の根から葛澱粉を製造して売っていた。その地域の植物についての直接の経験…

江戸時代の番付と薬種商

林英夫, 青木美智男編, 番付で読む江戸時代, 柏書房, 2003. 19世紀には日本の各地において、薬種商が大きな力を持ち、同時に人々が自分たちが住む地の薬種商の商家の力や、そこが売る薬種の力を理解していた。その理解は、多少の漠然さを持っていた。中国医…

パドヴァの医学校

www.bbc.com BBCの旅行特集で、パドヴァの観光地案内です。数多くの教会や壁画だけでなく、ヴェサリウスの解剖学講堂、ハーヴィーの学位、オルト・ボタニコという名の医学植物園。ヴェサリウスの解剖図は、たぶん新しいものですが、実は見たことがない作品で…

オペラ『ファルスタッフ』より

12月に新国立劇場で観たオペラ『ファルスタッフ』のプログラムを改めて読むことができた。青春の頃は『椿姫』が好きだったが、少し前は『オテロ』を経て、年を取ると『ファルスタッフ』が好きになっている。今回は加藤さんの記事が特に面白かった。この作品…

『王様のくすり図鑑』『王子様のくすり図鑑』『皇帝の漢方薬図鑑』

『王様のくすり図鑑』『王子様のくすり図鑑』『皇帝の漢方薬図鑑』という三つの薬図鑑を見ている。何かを熱心に探しているわけではなく、あまり意味なく眺めている。 その中で、『王様のくすり図鑑』で、現在使われているくすりの99%は50年前には誕生してい…

幕末百話・明治百話

幕末百話と明治百話。もう一度読み直してメモ。狐に憑かれた状態を偽装する人物、強盗医師が赤膏を置き土産にする話、看護婦じゃなくて家族親族でしょうという議論。憶えておきましょう。 篠田, 鉱造. 幕末百話. 増補 edition, vol. 青469-1, 岩波書店, 1996…

ジャンルによる精神疾患の主題の変化

Huot, Sylvia Jean. Madness in Medieval French Literature: Identities Found and Lost. Oxford University Press, 2003. 症例誌をどう読むのか。色々と方法論を探していたのですが、この数年で読んだものの中で一番重要な方法論です。基本は三分論です。 …

20世紀日本の薬学と和漢薬の問題

日本の民間薬や売薬についても、ヨーロッパの薬のみで集中しようという動きはなかった。むしろ、和漢薬を集めて、その効用と効果を人々に教えることが盛んに行われていた。薬剤師の資格を取った人々は、伝統との連続を重んじて、和漢薬を集めてその効果を記…

立春について

立春は一年の四季を画す四立の最初。「春立つ」はこの日から春となるという意味。24節気、いわゆる暦の上の春の最初の日である。夏暦では孟春建寅(もうしゅんけんいん)の月の節気、つまり立春の前後に新年が来るように、孟春の中気雨水を含む月を正月と定…

見世物の薬売りについて

Porter, Roy. Health for Sale: Quackery in England, 1660-1850. Manchester University Press, 1989. Helfand, William H. and Grolier Club. Quack, Quack, Quack: The Sellers of Nostrums in Prints, Posters, Ephemera & Books. Winterhouse edition, …

烏犀角と19世紀の麻疹

www.a-quad.jp 木下直之先生という非常に面白い先生がいらして、近代日本の身体と芸術に関しての著作などを熱心に読んでいる。木下先生が展覧会をしているのを雑誌で読み、その中で19世紀の麻疹の予防に関する錦絵をパロディした展示があるとのこと。ビデオ…

赤ワインとフレンチ・パラドックス

Robinson, Jancis and Julia Harding. The Oxford Companion to Wine. 3rd ed. / edited by Jancis Robinson ; assistant editor, Julia Harding edition, Oxford University Press, 2006. 日曜の朝にワイン百科事典を読むとなぜか楽しいということを発見し…

異性の性行為の頻度の予測と現実

イギリスの男女に尋ねた異性の性行為の頻度(月に何回の性行為か) Bobby Duffy という社会科学の学者がいて、彼の本 The Perils of Perception はとても面白い。他者の像がどう形成されるのかを統計の手法で明らかにしている。ぜひどうぞ。今回の Prospect …