感染症とアート



 今日もHPの紹介を。

 現在のホットな話題を「話しの枕」に持ってきて、自分の研究に現代的な意義があるようにお手軽に見せかける(笑)のは私たちの常套手段である。陳腐なことは承知しているが、授業などでは時々やってしまう。そういうとき、良い話題はないかと探したり、うろ覚えの事実をチェックしたりするのに、ジュネーブのWHOやアメリカのCDC (Centre for Disease Control and Prevention) のサイトを使っている同業者は多いと思う。

 CDCには、Public Health Image Library というデータベースがあって、現代の公衆衛生系の画像を提供している。電子顕微鏡の美しい画像から、赤痢で死んだ患者のどす黒い腸の画像まで、色々な目的と趣味(笑)にあわせた画像が簡単に入手できて便利である。それ以上に面白いのが、同研究所が発行しているEmerging Infectious Diseases Journal の Cover Artwork のシリーズである。雑誌の表紙と言ってしまえばそれまでだけれども、わりと有名な絵を選んで、それが公衆衛生の精神とどう関係あるのか、説明したエッセイが毎号ついている。苦しいこじつけのこともあるし、はっとするような良いことを言っていることもある。過去10年分くらいのバックナンバーの表紙イラストが掲載され、2002年以降のイラストについては、それを説明したエッセイを読むことができる。

CDCのHPは以下の通り。左側の Publications and Productsからどうぞ。