『タロットカード殺人事件』


今年もよろしくお願いします。 

飛行機の中で一度観て面白かった映画が公開されたので、映画館でも観てみた。ウッディ・アレンスカーレット・ヨハンソンの『タロットカード殺人事件』。

話としては、初老のしがない舞台芸人の手品師(アレン)と、アメリカの田舎の大学のジャーナリズム専攻の学生(ヨハンソン)が、イギリスの大貴族の息子でハンサムでロマンティックな若き大富豪の犯罪を追うというコメディ。アメリカ人がイギリスの階級社会に対して抱く偏見が、さらりと嫌味ないコメディに仕立てられている。(あ、この「嫌味なく」の部分は、違うご意見もあるかもしれないけれども・・・)ストーリーは脱力していて、「あの話はどうなったの?」という所が幾つかあるけれども、アレンの台詞とジョークが、昔の『ニューヨーカー』を読むような懐かしい感じで洒落ているからあまり気にならない。ヨハンソンは、頭が悪くて野暮ったくて世間知らずでダイナマイト・ボディの田舎娘(笑)という役がツボにはまっている感じで、とても良かった。