疫学の教科書

必要があって、疫学の教科書を読みなおす。文献は、Rothman, Kenneth J., Epidemiology: An Introduction (Oxford: Oxford University Press, 2002).

歴史疫学のような仕事もしているけれども、疫学をちゃんと学んだことがないのが不安である。セミナーを受けてみようかなと思うけれども、介入調査を設計するとか、歴史学者にはまったく縁がないことばかりに力が入った授業を受けて後悔しそうなので、この教科書で済ませている。

しかし、この教科書はとてもいい。医学はもちろん、社会科学と科学哲学にも興味がある疫学者が書いた疫学の教科書で「何を測定し、それを根拠に何を論じるのか」という、歴史学者がつい忘れがちなことをシャープな形で思い出させてくれる。