『東京―ベルリン ベルリン―東京展』


ベルリンから来た友人にもらったカタログを眺める。2006年にベルリンで開催された『東京―ベルリン ベルリン―東京展』。立派な本なので原題を記すと、BerlinTokyo TokyoBerlin: Die Kunst zweiter Staedte.

19世紀の末のドイツ人の画家によるジャポニズム風の絵画から始まって、戦後の両都市が陰惨な戦争の痕跡をひきずりながら新しい文化を作り上げていくまでの絵画、写真、版画、建築などの歴史を通じてたどる、素晴らしいカタログ。解説はドイツ語で、ここは基本的に読まなかったけれども(笑)、作品のインパクトが高かった。日本でもドイツでも知らない芸術家が多くて、はじめて作品を目にして感心することが多かった。恥ずかしながら、私は三岸好太郎という画家を知らなくて、彼のコラージュが、『モンティ・パイソン』のオープニングの有名なコラージュにそっくりで、驚いた。同時代の雑誌や通俗科学雑誌などからのコラージュは、エルンストの作品と同じ趣向。31歳で没したのに、北海道に美術館まである画家なんですね。

画像は「飛行船と人物」。