明治の村の生活

必要があって、明治期から日記をはじめた神奈川群高座郡橋本村(m22より相原村)の地主の日記を紹介した書物を読む。文献は、小木新造『ある明治人の生活史-相沢菊太郎の七十八年間の記録』(東京:中公新書、1983)

少し古い本だから、著者はもちろん医療や衛生には興味がなくて、少し触れられていただけであった。村長として消毒器をもって駐在の巡査と一緒に患者の家に行ったこと、妻の身体がよわく、また、医者の親類が多かったこともあって、あちこちの病院にいって妻の薬をもらい、農閑期には湯治旅行にも行ったことなど。でも、実際に日記本体にちょっとあたってみると、避病院を作るために努力したことなども書かれていて、いくつかのエピソードを拾うことができた。