目についたので、研究者用の自己啓発書を読む。文献は、島岡要『やるべきことが見えてくる―研究者の仕事術 プロフェッショナル根性論』(東京:羊土社、2009)
学者や研究者には自己啓発書やビジネス書のたぐいを毛嫌いしたり軽蔑したりしている人も少なからずいるが、私はその手のものを読むのが嫌いではない。なんといっても、その手の本を読んでいる間は、人生がこんなに素晴らしいものになりえるのかという多幸感で満たされる。もうきっと誰もが気付いているとおもうが、自己啓発書やビジネス書は、人に一時の夢を見させるアメリカの新しい麻薬だと思う。この本も、大学図書館で何人かにすでに借りられていたから、多くの研究者が、あのロマンス感が欲しいのだと思う。
書いてあったことを箇条書きにメモする。
脳内RAMの空のスペースを最大化せよ。
メールボックスは常にカラにせよ。
ある仕事が2分でできるかどうかを判断して、できるならその場でやってしまえ。
プランニング、自己投資、ネットワーク、人生設計など、目標を紙に書け。
目標を紙に書く人は、目標を持っていない人に比べて、10倍の年収がある。
下品なくらい具体的な目標を設定せよ。(「3年以内に Cell に論文を書く」とか。)
・・・(笑) いやあ、ロマンスはロマンス、現実は現実。で、多くの学者は現実を重んじている。だから、こういう自己啓発書は学者には人気がないのだろうな。でも、私にとっては、ロマンスはロマンスだし、ヨハンソンはヨハンソンですね(意味不明)