今野雅方『深く<読む>技術』

ちくま学芸文庫から出ている本で、日本の高校生や大学生が、暗記中心主義の教育を脱して、ものをきちんと理解し考えることができるようになるにはどうしたらいいかを実践したもの。高等教育に携わっているものが授業の方向などを考える上での補助テキストといえる。哲学や文学を教える教員には大いに参考になるだろう。私にも参考になった。ただ、広く調べて、深く読んで、創造的に考えて、的確に書くことが必要なのだけれども、その一つの段階だけという印象も持った。