ガダルカナルのアメリカ軍の神経症

Lidz, Theodore, “Psychiatric Casualties from Guadalcanal: A Study of Reactions to Extreme Stress”, Psychiatry, vol.9 (1946), 193-213.
著者のリッツは、ホプキンスのマイヤーのもとで精神医学を学び、1942年に軍に入隊してガダルカナルの激闘のあとに後方の病院に送られた兵士たちを診察した。この論文はその観察の成果である。ガダルカナルをめぐる戦争の細部にわたって理解はしていないが、この論文を読むと、ガダルカナルはアメリカ軍にとっても激戦と消耗的な殺戮の場であったことがよく分かる。

アメリカ兵は常に恐怖と闘っていた。日本兵が降伏したふりをして米兵をおびき寄せて殺しているという噂も広まった。もともと「バターン死の行進」以来、日本兵の残虐性は知れ渡っており、捕虜になれば拷問のうえ殺戮されると彼らは信じていた。敗北は惨めで苦痛に満ちた死を意味した。

ガダルカナルのことを物語る兵士のストーリーはすさまじいもので、「エドガー・アラン・ポーとバック・ロジャースの最良の部分を足したようだ」と評されている。バック・ロジャースってなんだろうと思ってググったら、何かは分かったけれども、その意味はますます分からなくなった(笑) 検索するとこんな感じである。http://bit.ly/SfZwRT