蜷川ハムレット@さいたま

http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/1748

さいたま芸術劇場で、蜷川幸雄演出の『ハムレット』を観る。出演は、ハムレットに藤川哲也、オフィーリアに満島ひかりの他、平幹二郎鳳蘭満島真之介満島ひかりの実弟)など。

 

もちろん全体としてはとても良かったが、その中でもよくなかった部分と、よかった部分をメモ。劇中劇は、かなり大掛かりな仕立てだったが、私にとっては違和感があった。クローゼット・シーンもかなりの違和感があり、可能性の一つとして背景で示唆されると作品に深みを与えるような解釈が、もろに前面に出てくる演出だった。オペラ『椿姫』で、父親がヴィオレッタに惚れているという解釈と似たものがあると思う。「もうわかったよ」という感じがある。

 

一方よかった部分もたくさんあるが、私としては、有名な独白から「尼寺へ行け」の場面と、最後の試合の場面。どちらも、気持ちよく号泣させてもらいました。