古代医学の精神医療についての新刊書

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古代医学における精神医療について優れた新刊書が出て、h-madness で広報されています。

古代においては、医学と宗教が共存するというモデルが分かってきました。精神医療についても、ヒポクラテスの「神聖病について」のような宗教に対して敵対的な医学というモデルではなかったと考えられていますが、具体的な史料の読み解きがなかなか手に入りやすい場所にはありませんでした。その中で、医学、宗教、精神疾患などを古代に関して詳細にみた論文集が現れました。ヒポクラテスやガレノスだけでなく、私が聴いたことがないような古代の医師のテキストも含めて、14の論文が古代のさまざまな複雑性を明らかにしています。 

素晴らしい書物ですが、価格が18,000 円を越えるという事態。しかたがないことかもしれません。図書館に研究用図書として購入をお願いするしか方法がないようですね。