月曜日には慶應日吉で国際ワークショップの開催。タイトルは<国際ワークショップ 精神医療の「過去」と「現在」を展示する-医学史博物館と美術ギャラリーの社会的役割をめぐって-> 歴史学者、アーキビスト、場合によっては医師という、よく一緒に仕事をしている人たちではなく、本物のアーチストやアートディレクターたちとお話しすることができた。また別の機会にも書くけれども、イングランドのベスレム博物館とベスレム・ギャラリーという二つの施設が非常に優れたお話をしてくれた。ただ、それと同じような素晴らしいお話を聞くことができたのが、アートディレクターの小林瑞恵さんの活動である。
日本では必ずしも認められてこなかった芸術は、日本の精神障碍者、精神疾患の患者がつくりあげた作品である。そのような日本の作品を外国で展示して非常に高く評価されて、それが日本でも評価されるようになるという、国際社会での評価が逆流入する方向を作り出したディレクターである。彼女が選んだ作品たちは大きなインパクトであり、多くの人々が、精神疾患の患者が作り出している世界のことを考える機会だった。
小林さまにいただいたのが、刊行されたばかりの著作『スウェーデンのアール・ブリュット発掘』です。30人の作家を一挙に掲載して、小林さんと他の優れた方たちが対談や論考を寄稿している素晴らしい書籍です。お値段も安めに設定されており、みなさまぜひどうぞお買い求めください!