中外医事新報のウェブ公開

日本医史学会は機関誌である『日本医史学雑誌』の前身誌である『中外医事新報』をウェブ公開の準備を進めることにしたとのこと。素晴らしいニュースです!

『中外医事新報』は1880年に刊行を開始して、医学の最新の知見・情報を広く伝えるとともに、先人の事蹟や医学の歴史についての記事も掲載していた雑誌。誌名としては1940年まで継続しているが、1928年以降は『日本医史学雑誌』としてリプリントされている。1880年から1928年、あるいは1940年までがウェブアクセスできることは素晴らしいニュースです。

ことに医師や医療関係者で、医療の歴史と現在と未来に関心がある方にとっては、昔の中外医事新報で、歴史と現在と未来がどのように考えられていたのかを探る、重要な資料になるのだろうと思われます。私のような人文社会出身の新しい医学史の研究者も、異なった道を通って、歴史と現在と未来にも興味を持つようになりました。歴史だけにのめりこむ歴史学者としての新しい医学史研究者からうまく卒業しなければなりませんね。