『アンネの日記』という著名な文書がある。第二次大戦期のアムステルダムで数年間隠れていたユダヤ人の家族の十代前半の少女アンネリエ(略称アンネ)が書いた現実の日記がもとになっている。それまでなんとか隠れていたが、1945年に、アンネはナチスの強制収容所に連行されて殺された。戦後、なぜかアンネの父親が、多少改訂して娘の日記を刊行し、日本も含めて世界でベストセラーになっている。名著であるが、実は私は小学生に頃に読んであまりよくわからなかった。
ナチスの体制のもとの少女の生活であり、最終的には虐殺された少女の生活の記録である。ただ、エコノミストの書評にも書いてあるけれども、そこばかり強調して読むべきではないとのこと。むしろ、近現代の日記で成立した、個人が自分の生活を物語るパターンを読むべきなのだろう。子供向けなのかもしれないが、イラスト版を買ってみた。英語版のKindle が3,000円、ペーパーバックが2,400円、それをドイツ語に訳したものが1,200円。 日本語訳はいくらで出るのだろう(笑)