不景気の予想と大学院への進学のこと

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エコノミストが不景気を予想しているとのこと。東京オリンピックの好景気が終わること。就活の学部生たちも今年が最後の就職良好年だろうと言っていること。私もなんとなくそうなのかなと思っている。そのせいで、大学院への進学について相談を受けたときの私のアドヴァイスが影響されていると思う。

総じての話だが、できることが分かる学生へのアドヴァイスは活気に満ちたものになり、よくわからない学生にはよくわからないものになる。数年後には不景気が来ると予想されており、学生の力がよくわからない場合には、この年にチャンスを生かしてまず職に就き、それから考えるのがいいのかもしれないと言うこともある。

本来は人文社会科学系で修士や博士を取った学生が、大学教員だけでなく、それ以外のものとして成功するような社会にするべきだと私は思っている。私の専門領域でいうと、大学医学部の博物館の学芸員かもしれないし、さまざまな医療団体のアーキビストかもしれないし、芸術的な発信をしてくれる芸術家かもしれない。私は、それよりも一世代前の教育で医学史研究者になり、そのような職種の人を教えることができないのがとても残念だけれども、そこでよい専門家を作れるような大学院のユニットができるといいのかもしれない。サイエンス・コミュニケーションやメディカル・コミュニケーションについて、日本でどのようにしているのだろう。教えてくださいませ。