戦時看護と第一次大戦中の旧ルーマニア女王の病院訪問の動画

www.historytoday.com

 

History Today の記事のメールでのお知らせが来た。その中の一つの記事で、旧ルーマニア女王であるマリー女王が第一次大戦中の兵士が収容された病院を訪問した動画がアップされている。マリー女王はヴィクトリア女王の孫娘にあたり、イギリスで育てられ、当時の王侯貴族や富裕層の人々が持つ国際色があった。マリー女王の写真を見ると、そういわれてみると(笑)、ヴィクトリア女王の若く美しい頃に少し似ているのかもしれない。この女王が持っていた特徴は国内的にも面白い意味があり、ルーマニアの首相であった Ion Brătianu は民族主義的なトーンを持ち、ロシアやオスマン帝国から独立する気概を持っていた。

マリー女王の動画などが幾つか残っている。サイトで公開されているのは、病院を訪問して、負傷した兵士(軽い負傷に限定されているようである)と話して、花を渡し、握手をする動画である。マリー女王は看護師の衣装のようなものを着けていて、これは、病院が持つ宗教的な起源によるものだろう。この時期には戦時の看護が非常に大きな意味を持っていた。多くの王侯貴族が、戦争で負傷した兵士の病院収容を訪問する習慣が急速に形成されていた。日本でも画像で見るとこのような習慣が形成されているし、動画も作られているだろう。この部分の国際比較を読むと類似性と違いが分かる。

f:id:akihitosuzuki:20181101130018j:plain