昨日、実佳に1880年代のイタリアの乳棒乳鉢の絵を見せて、これが19世紀末に実在した光景を描いてのか、18世紀を描いたノスタルジアの絵画なのか、それとも19世紀自体がノスタルジアの時代なのか(笑)という話をした。左側の医師や右側の薬剤師が「かつら」をかぶっているように見えることが重大らしい。それから、この光景が、現在の茶商のお店に似ているとのこと。ロンドンのハロッズに行くと、さまざまな銘柄のお茶を買うお店があり、そこのお茶の並べ方が、イタリアの薬局に似ているとのこと。念のためにいうと、これはハロッズのTea Room と呼ばれているお茶を飲むコーナーではなく、買うコーナーの方であるとのこと。少し古いがこのコーナーだろうとのこと。
『くすり博物館』の刊行物で、日本の江戸時代と明治時代の薬を売るお店のイラストや再現を見てみた。薬の広告と看板は麗しく優美だが、内部は地味で確実な感じである。普通の商家で、薬をたくさん入れたタンス、薬研、秤量器などがあり、ソリッドさがあるような気がする。
秤量器。これに気がついたのは実は昨日でした(涙)ううううむ。