小満(二十四節気)

本来は5月21日に始まった節気だが、記入が遅れました。
 
小満」の時期。これは、立夏小満芒種という流れである。立夏は夏が始まること、芒種穀物の種類である「芒」の種にかかわることである。私の印象でいうと稲を植えることである。同じ「芒」である麦と稲が大きく異なり、この時期の麦は、成長を終えて実を稔らせ収穫する、どちらかというと終結の主題だが、稲に注目すると、播種(はしゅ)され田植えされるという。むしろ開始や何かが世界にあふれ出す時期にあたる。稲に着目すると、小満は、万物が次第に成長して天地に満ち始めると考えていい。
 
初候は「苦菜秀」(くさいひいず)。苦菜は「にがな」であり和名は「川ぢさ」である。「川ぢさ」というのは、もともと草の名前である(笑)。しかし、気が遠くなるくらい複雑である(涙)「三礼草」(サンライソウ)、「耆婆三礼草 」(ギバサンライソウ)、有田草(ありたそう)、たかさぶろうなど、数多くの名称がある。薬用植物でもある。うううむ。
 
次候は「靡草死」(びそうかる)。これはもっと難しい(号泣)。靡草というのは、なずななどの枝葉の細かな草のこと。それが、この頃の強い日差しによって枯れてしまうということである。ところが、別の書物では「靡草生」(びそうしょうず)という記録もある。立夏小満の流れで靡草が生じるといっても不思議ではない。私は枯れるものも生ずるものも見たことがあるのでどっちでもいいと考えるが、生は死の過ちであるとのこと。なかなかいいですね(笑)
 
末候は、難しいとかそういう問題ではなく、呆然とするしかない「小暑至」(しょうしょいたる)である。この末候は、これから七つの候を進めた場所にある「小暑」という名前の節気に至るという意味である。うううううむ(大号泣)。