慶應義塾大学・日吉キャンパス・教養研究センターが開催する新しいプロジェクトである「文理連接プロジェクト 医学史と生命科学論」が第一回、第二回と研究講演を終了することができました。ご協力ありがとうございます。4月に開催した第一回の講演については講演内容が掲載され、5月に開催した第二回の講演も、じきに掲載されます。
6月25日には、第三回の講演会が行われます。これは、松蔭大学の松浦広明先生が "Pursuing Global Health: Where Medicine Meets Social Science, Humanities, and Engineering" という講演を行い、私が "Psychiatry and Transboundary Anxiety in Modern Japan" という講演をする予定です。ヨーク大学の歴史学部の助言に基づいた構成であり、ウェルカム財団とWHOの資金に基づいたものです。ヨーク大学からはこの領域での指導者である Sanjoy Bhattacharya 先生がいらして、司会をしてくださいます。
第三回の講演会の軸は、社会科学と医学・医療・疾病を組み合わせるとどうなるかという議論になります。社会科学と公衆衛生を結ぶプロジェクトは、日本で大きく発展しているものではありません。英語での学術論文でいうと、医学史や生命科学論などの人文系と同様に、パフォーマンスが低いです。それを学ぼうとしたら、アメリカかイギリスの大学に行くことしか方法がありません。日本における社会科学と公衆衛生の連結の状況は、中国はもちろん、韓国や台湾よりも大きく遅れている状態です。慶應日吉の教養研究センターにおいても、多様な文理連接プロジェクトの中で、その社会科学の議論も組み立てていこうと思っています。松浦先生は、慶應経済を卒業後、シカゴとハーヴァードで学び、ケンブリッジで講師となってから帰国した俊英です。ご講演を楽しみにしてください!
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