ヨーロッパ16世紀のグレゴリオ暦をめぐる論争

Virastau, Nicolae. "Calendar Reform and World Chronology: Pierre De Lille’s Tria Calendaria Parva (1529)." vol.  110, no. 3, 2019, pp. 441-459, doi:10.1086/705344.
 
Isis の論文が、ヨーロッパが1582年に行ったユリウス暦からグレゴリオ暦への切り替えに関する論争のうち、これまでほとんど気が付かなかった人物の議論を取り上げた、面白いものであった。イントロダクションの部分だけ読んだ。
 
ピコ・デラ・ミランドラという著名な人物が、星という天体が地上に与える効果を限定して、運動と光しかないという議論を展開していた。これを取り上げて批判をしたのが、フランスのピエール・ド・リールという人物である。運動と光だけではなく、目には見えないなんらかの影響を月下界に与えて、天体が持つなんらかの影響があるはずであるという議論である。
 
私の無知はすごくたくさんあり、ユリウス暦グレゴリオ暦について、学者として基本的なことをほとんど知らない。英語の本とその邦訳を買っておいた。