エスプレッソから帝国主義時代の文化財返還問題について

今日のエスプレッソ。犬の深遠な賢さ、イアン・フレミングの不倫の恋の手紙の話題、どれも楽しかった。しかし、楽しい話題というより、深さを持ち、将来の学術に大きな影響を与えるだろう記事があり、それが repatriation 文化財返還問題についての記事である。色々と考えさせられた。

大英博物館とエジプトの論争で名高いロゼッタ・ストーンや、同じく大英博物館ギリシアの論争となったエルギン・マーブルなどで名高い問題である。この記事によると、ケンブリッジがアフリカのベニン族に美しい鳥の彫刻を返還し、フランスがサーベルをセネガルに変換したという。これらが自国の博物館に収納され、きちんとした研究が進むというのは最善の方法である。また、現地の文化財を環境や自然環境などの中に返すことは、正しいことだろうと思う。

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ベニン族の美しい鳥の彫像。これがケンブリッジ大学から地元に戻るとのこと。ケンブリッジで進んだ研究にもかかわらず、そこでは見えなかった何かが見えるのでしょうね。

そうすると、倉敷のゲッティンゲン文庫も、向こうの大学に返却するべきなのかもしれない。