2018年 Taniguchi Medal の応募要項

東アジアの医学史の若手研究者への賞に Taniguchi Medal があります。2年に一度、若手の英語論文を公募して優秀作品が選ばれる仕組みです。以下の要領で、今年も行われます。ご応募ください!

he Taniguchi Medal commemorates the great contribution of Mr. Taniguchi Toyosaburo, whose foundation supported the International Symposium for the Comparative History of Medicine East and West over the course of twenty-three consecutive years (1976-1999).

 The Medal will be awarded at meetings of the ASHM to a graduate student for an outstanding essay (whether published or not yet published) on some aspect of the history of medicine. Any graduate student (as of Feb 20, 2018) who meets any one of the following criteria is eligible to apply: 1) is enrolled in an Asian university, 2) works on Asian medicine, 3) is of Asian nationality.

The recipient of the Medal will be invited to attend the 2018 ASHM Meeting courtesy of the Society.

Submission of Essays and Award for 2018:
1.      Paper format: an article in English, double-spaced, maximum 20 pages in length.
2.      Submissions must be accompanied by a nomination letter from a faculty advisor
3.      Deadline for submissions: February 20, 2018
4.      Review by notification: April 10, 2018
5.      The Medal will be awarded at a joint meeting of ASHM and HOMSEA (History of Medicine in Southeast Asia) to be held in Jakarta, Indonesia on June 27 to June 30, 2018.
6.      Please submit your essay to both of the following addresses:
1)     ashm@mail.ihp.sinica.edu.tw
2)     Secretariat, Asian Society for the History of Medicine, Institute of History and Philology, Academia Sinica, Nankang 11529, Taipei, TAIWAN


(http://www.ihp.sinica.edu.tw/~medicine/ashm/)

 

三田祭企画― LGBTQ

慶應三田祭で LGBTQ の展示が行われます。25日の夕刻にはスペシャトークイベント。お時間を見つけて、ぜひおいで下さい。
 
Keio Qは、11月23日から26日まで行われる第59回三田祭にて「Be an LGBTQ Ally!」という名前の常設展示を行います。
 
展示では事前に集めた性的マイノリティやアライ、多様性に関するメッセージをパネルにて発表し、ご来場いただいた方々にもメッセージをご記入いただけるボードを用意します。こうしたサポートの声を可視化することで、性的マイノリティやアライを含む多くの方々を力づけることが目的です。
 
また、25日(土)16時から17時までスペシャトークイベントの企画もしております。以下の3名の方々をイベントにお招きし、更に3人の慶應大学の現役生と一緒に、ご自身の経験を振り返りながらLGBTの現状やの展望について意見を交わしあうセッションです。ご都合よろしければこちらの方にもぜひお越しください。
 
スペシャトークイベント詳細
日時:2017年11月25日(土) 16:00 - 17:00
場所:慶應義塾大学三田キャンパス第一校舎123教室
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スピーカー
佐久間亜紀教授(慶應義塾大学教職課程センター)
寺田和弘さん(デンマーク大使館上席政治経済担当官、NPO
EMA日本理事長)
増原裕子さん(株式会社トロワ・クルール)
他 LGBTQの塾生3名
 
twitter: @KeioQueer

三田祭講演会 「ロボトーーク どうなる!?ロボットと人工知能の未来」

三田祭にて学生が企画した講演会「ロボトーーク どうなる!?ロボットと人工知能の未来」が開催されます。ロボットと人工知能の問題。20年前にはSF映画だけの話題になるのではと思っていたのですが、確実に私たちの実際の生活に入ってきていますね。

https://twitter.com/mitasaiPR/status/921318909717778432

https://twitter.com/mitasaiPR/status/924931332995629058

 

【日時】11月23日(木、祝)13:00~13:50
【場所】三田キャンパス南校舎ホール
【出演者】経済学部 駒村康平教授
     経済学部 土居丈朗教授
     SFC研究所上席所員 白井宏美博士
     法学部 大石ゼミ塾生
     スペシャルゲスト 鈴木ちなみ


第59回三田祭実行委員会
本部企画局
寺田萌香

 

「医学生は医学教育をどう見ているか」

医学書院/週刊医学界新聞(第3248号 2017年11月13日)

 

週刊医学界新聞に掲載された「医学生は医学教育をどう見ているか」の記事より。2016年の12月に行われた全国70医学部の学生4129人から得たアンケート。

「目指す医師・医学者像を考える機会を十分に得られているか」という問いに対して、「不十分」「やや不十分」が43% である。

「今の医学教育により、自身が目指す医師・医学者像に近づけると思うか」という問いに対して「まったく近づけない」「近づけない」が41%である。

「新専門医制度の議論に学生の声をもっと反映させることが必要か」という問いに対して、45%が「必要だと思う」と答えている。

 

目指す医師・医学者像というのを知りたいが、それはいい。不満の声が4割を超えているという数字の読み方はよく分からないが、医学生の意向と医学教育の在り方に問題が多いということは事実だろう。医療も、近年の技術発展と制度改革に、医師や学生が疲れているのだろうか。

『いつか王子駅で』

堀江敏幸. いつか王子駅で. 新潮文庫. Vol. ほ-16-1: 新潮社, 2006.

この本を買ったのは王子のあたりについての感覚を持ちたかったからなのか、堀江敏幸というフランス文学を修めた作家に興味があったのか、どちらか忘れてしまった。王子のあたりでも、「尾久」という地域が軸である。私が調べている病院があった西ヶ原のあたりとは少し方角が違うが、今の段階では、そんなことはどうでもいい。その地域に住む人たちについての知識を文学から持ちたかったということにしておく。

 

登場人物はこのような感じである。

私-おそらく著者の分身だと思うが、外国文学を非常勤で教える人物。東京水産大のようである。
正吉さん-友人。印章屋で昇龍の彫り物をしている
居酒屋「かおり」の女将
古書店の主人の筧(かけい)さん
旋盤の工場をしている大家の米倉さん、娘の咲ちゃん
数々の文学作品、童話、競馬の馬たち

 

小説として面白い。大事件なり何かの発展なりストーリーなどは、まったくない(笑)でも、読んでいい感じが残る。ただ、作品中盤から競馬の話がちょっと出すぎた感じがあって、競馬の第四コーナーにたとえられた空間で話が終わるのは、ちょっと違和感を感じた。前半の木曽馬の「馬力」の話は納得した。

新刊ーヴィクトリア時代イギリスの精神病院における患者の身体について

historypsychiatry.com

h-madness の記事でしばらく前からアマゾンを空けると必ず推薦されていた新刊の中身が多少わかるようになった。精神病院の患者に関するさまざまな資料から、患者の身体部位に医療者がどのように反応・対応したのかという研究であるとのこと。皮膚、筋肉、骨、脳、体液などが問題として取り上げられている。私が見ている20世紀日本の症例誌でも十分成立する手法である。ただ、そういう研究をすると、どんな重要なことが分かるのかということが、まだ研究者として想像できない。でも、研究のヒントを得るために、今年の12月に刊行されるので予約購入することにした。3,000円とそれほど高価ではないし、別の学者が症例誌の記述を異なった仕方で分節化するのを見ておくのはとてもいい勉強になるだろう。

Wallis, Jennifer. Investigating the Body in the Victorian Asylum: Doctors, Patients, and Practices (Palgrave Macmillan)

This book explores how the body was investigated in the late nineteenth-century asylum in Britain. As more and more Victorian asylum doctors looked to the bodily fabric to reveal the ‘truth’ of mental disease, a whole host of techniques and technologies were brought to bear upon the patient’s body. These practices encompassed the clinical and the pathological, from testing the patient’s reflexes to dissecting the brain.

Investigating the Body in the Victorian Asylum takes a unique approach to the topic, conducting a chapter-by-chapter dissection of the body. It considers how asylum doctors viewed and investigated the skin, muscles, bones, brain, and bodily fluids. The book demonstrates the importance of the body in nineteenth-century psychiatry as well as how the asylum functioned as a site of research, and will be of value to historians of psychiatry, the body, and scientific practice.

Medical History 書評委員長を退任いたしました。

Med Hist Volume 61(4); 2017 Oct

 

2013年の57巻1号にはじめた雑誌Medical History の書評委員長の仕事を、2017年の61巻第4号の出版で終了し、退任いたしました。5年間のあいだ、書評構成の仕事を手伝ってくださった皆様に、心よりお礼を申し上げます。Medical History の編集局のみなさま、ことに編集長の Sanjoy Battacharya 先生は、とても楽しい仕事の環境を作ってくださいました。ケンブリッジ大学出版会のみなさまは、きちんとした仕事で、慣れない私のミスを何度も救ってくださいました。私の研究室のスタッフ、特に後半の数年間、書評者決定にいたる作業をこなしてくださった慶應英文の卒業生の塚本紗織さん、どうもありがとうございました。的確さの権化のような素晴らしいお仕事でした。また、書評執筆のお願いに答えてくださった皆さま、本当にありがとうございました。年に4回の新刊書一覧を作成してくださった東大研究員の奥村大介君にもお礼を申し上げます。冒頭にリンクを掲げた私が編集した最後の号には、成蹊大学のFuhito Endo 先生が書かれた書評も掲載されております。ぜひご覧ください。

書評委員長をしておりますと、さまざまな言語で出版された本が世界中から研究室に送られてくるのも、ちょっとした壮観です。英語が中心ですが、ヨーロッパ系のあらゆる言葉で出版された医学史の書物が研究室の棚に並んでいました。その中にはいろいろな本があり、一流の大学で教育されて医学史の研究者になった若手学者が書いた野心的な書物と、年老いたお医者さまがご自身のお祖母さまの資料を丁寧に調べて出版された小ぶりですが誠実な書物などが並ぶ棚は、医学史という学問の広がりと意味について、私の考えを大きく変えて深めたと思います。

新しい書評委員長は ヨーク大学の Tara Alberts 先生です。ケンブリッジ大学で博士号をとられ、初期近代の南アジアや東南アジアがご専門です。Medical History の書評欄の充実を続けていただけることと思います。雑誌の刊行とほぼ同時に、PubMedCentral に電子版がアップロードされますので、ぜひご覧ください。